スマートフォンにインストールして使う多種多様なアプリ。
最近はアプリ開発のセミナーやイベントが頻繁に開催されていることで、個人でのアプリ開発がとても身近なものになっています。
今回はアプリ開発初心者向けの、アプリの簡単な作り方についてご紹介します。もくじ
◆アプリ開発に必要な知識について
Webやスマホが成り立つ土台となる技術になります。
下記の内容はWebやスマホ開発においても基本となる技術なので、事前に知っておきましょう。
・HTML
HTMLとは、Webページを作るための最も基本的なマークアップ言語になります。
普段ブラウザで観ているWebページのほとんどがHTMLで作られています。
HTMLはWebページのタイトルや見出し、リスト、テーブル表示といった具合に、文書の特定の部分に意味を持たせて全体を構造化するために使用されます。
・CSS
CSSとは、Webページの見栄えを装飾するための言語になります。
文字のフォントや色を変えることで、WEBページの見栄えを細かく指定をすることができます。
HTMLでは文書構造のみを定義し、スタイルについてはCSSスタイルシートで指定します。
・JavaScript
JavaScriptは、主にWebページに動きを加えるために使われるプログラミング言語になります。
Webページを閲覧している時に、ボタンが動いたり、形が変わったり、メニューが横から出てくるなど、それらのほとんどがJavaScriptで作られています。
アニメーションや効果などの動きをつけることで、ユーザーが操作しやすくなり視覚的に宣伝効果をあげることができます。
・Ruby
Rubyはプログラミング言語の一つとして、以下のような特徴を持ちます。
・すぐに実行できる(インタプリタ型、スクリプト言語)
・簡単に実世界を表現することができる(オブジェクト指向)
・短いコードで記述できる(動的型付け)
Web系のプログラミング言語の中でも人気が高く、Webアプリケーションを開発している多くの企業で利用されています。
・データベース
データベースとは、あらゆるデータをまとめて管理し、そのデータを検索しやすくしたシステムになります。
普段Webサービスを使用している中で何か登録している動作があれば、すべてデータベースに格納されていることになります。
そのため、Webサービスを形にする上でデータベースの知識が求められます。
◆フレームワークを学習する
フレームワークとは、アプリ開発を効率良く行うための開発専用ツールのことを言います。
フレームワークは開発の手間を簡素化するために、機能の元となるツールをある程度用意してくれていたり、簡単に実装できるようにしてくれたりしています。
フレームワークは目的に応じた様々なものがあります。
入門者からすると比較が難しいため、用途に迷うかと思いますが、Webプログラミング言語で利用されている有名なフレームワークを特徴としてまとめておきます。
・Ruby on Rails
プログラミング言語Rubyで書かれたWebアプリケーションフレームワークの一つになります。
Ruby on Railsを利用することで、実際のWebアプリケーションを作成するのに必要とされる、データベースへのアクセスや、HTMLの描画、セッション(訪問)の管理などを少ないコードで実現することができます。
・CakePHP
初心者から上級者までのPHPユーザが、素早く快適に開発を行えることを目的として産み出されたPHPのWebフレームワークになります。
構成や開発手法などRuby on Railsの影響を強く受けているのが特徴です。
環境構築も比較的簡単で、シンプルなWebフレームワークです。
・Spring
「Java」で開発を行う際に広く利用されているWebフレームワークになります。
Spring Frameworkは様々な機能を担当するパーツの集合体であり、部分的に利用したり、大部分のシステムをSpring Frameworkで構築する場合もあります。
Javaで大規模なシステム開発を行う際に多く利用されます。
・AngularJS
「JavaScript」で出来たWebフレームワークで、見た目の動きを美しく作る為に使用されます。
AngularJSはRuby on Railsのように多機能で大きなフレームワークですが、データ管理(サーバサイドの動き)をRuby on Railsで行い、見た目(フロントサイドの動き)に関するものをAngularJSで作り込むという複数のフレームワークの共存という使い方もあります。
・Bootstrap
「Webデザインフレームワーク」と呼ばれ、CSS/JavaScriptから構成されています。
Twitter社より提供されるフレームワークのため、Twitterのようなフラットなデザインを簡単に作成できます。
「レスポンシブデザイン」という画面サイズ(PC・タブレット・スマホ)に対応したフレームワークになるため、デザインが苦手なエンジニアでも綺麗なサイトを簡単に作成出来るという点が魅力です。
◆実際に開発する
比較的修得しやすい、基本技術となるHTMLやCSS、JavaScriptを学べば、Webアプリはもちろん、スマホアプリも作ることができます。
・Webアプリの開発
Webアプリは、Webブラウザを用いて利用するアプリケーションになります。
Webブラウザがインストールされている端末であれば、端末にアプリをインストールすることなく、どの端末からでもWebアプリを利用できます。
Webアプリは、サーバー側(アプリケーションの提供側)で動作するプログラムとクライアント側(ホームページに訪れた利用者)で動作するプログラムが通信を行うことにより動作します。
サーバー側はPHPやJava、クライアント側はHTMLやCSS、JavaScriptなどで開発されるため、Webの技術をWebアプリの開発に活かせます。
・スマホアプリの開発
HTML5、CSS、JavaScriptなどWebについて一通り学んだ方であれば、HTML5ハイブリッドアプリと呼ばれる開発フレームワークを利用したスマホアプリの開発が可能です。
iOSアプリやAndroidアプリなどのネイティブアプリ(端末にインストールし、端末内でプログラムが動作するアプリ。Webアプリとは異なり、ネットワーク環境は必須ではない)はプラットフォーム間に互換性がないため、iOSやAndroidなどプラットフォームが異なる環境では動作しません。
通常、iOSとAndroidの両方でアプリを使えるようにしたい場合は、iOSアプリ(SwiftやObjective-Cベース)とAndroidアプリ(Javaベース)を別々に作ることが必要になります。
しかし、HTML5ハイブリッドアプリ開発フレームワークを利用することで、Webの技術を用いて開発を行い、作成したプログラムをiOSアプリとAndroidアプリに変換することができます。
◆まとめ
個人では難しいと思われがちなアプリ開発も、HTML、CSS、JavaScriptなどの基礎となる技術ををマスターしていれば、初心者向けアプリの制作はそれほど難しくはありません。
Webの基礎知識、アプリ開発フレームワークを利用することで、デザイン面やシステム面の両方の知識を身につけながら、Webアプリやスマホアプリの制作に取り組んでみてください。