「ユーザーにとっての使いやすさ」という意味を指す「ユーザビリティ」。しかし、単に「使いやすさ」という言葉だけでは、ユーザビリティを表すには不十分です。
そこで今回はユーザビリティについてご紹介します。
もくじ
◆ユーザビリティとは
ユーザビリティとは、製品やサービスの「使いやすさ」を指します。この指標は、操作の簡便さや機能の充実度など、さまざまな要素で評価されます。
ユーザーが製品やサービスを使用する際にストレスや混乱を感じさせず、利便性があり、わかりやすい構造になっている状態が、ユーザビリティが高いコンテンツと言えます。
ソフトウェアやWebサイトの成功においては、ユーザビリティが重要な指標となりますが、その定義が「使いやすさ」という抽象的な概念であるため、数値化することはとても難しいです。
ユーザビリティを向上させるためには、定性的・定量的なバランスの取れた分析を行い、問題点を抽出していく必要があります。
◆ユーザビリティの定義について
ユーザビリティは、ISO(国際標準化機構)9241-11で、次のように定義されています。
有効性:目標達成に対して有効か
効率性:目標達成にかかる労力の大小
満足度:不快感なく、快適に使用できるか
また、ISOを日本語訳したJIS(Japanese Industrial Standards )では、次のように定義されています。
特定のユーザが特定の利用状況において,システム,製品又はサービスを利用する際に、効果、効率及び満足を伴って特定の目標を達成する度合い
ユーザビリティを、「使いやすさ」と解釈してしまいがちですが、単に使いやすい=ユーザビリティが高いとは言えませんので、ユーザビリティを考慮したコンテンツを制作する際は、上記の定義を意識して制作することが重要です。
◆ユーザビリティの重要性について
ユーザビリティの高さは、ユーザーの満足度や行動に大きな影響を与えるため、非常に重要な指標です。
製品やサービスが使いやすいと、ユーザーは自身の悩みや問題をスムーズに解決できます。そうすれば、製品やサービスの継続利用が期待できます。
ユーザビリティは製品やサービスの成功に直接的な影響を与える重要な要素です。
ユーザービリティを向上させるためには、ユーザーのニーズや行動を理解し、使いやすさを重視した設計・開発が必要です。
◆まとめ
今回はユーザビリティについてご紹介しました。
ユーザビリティは「使いやすさ」という抽象的な基準ではありますが、非常に重要な指標になります。
自社の製品やサービスを利用するユーザーの理解を深め、ISOやJISが定義した「使いやすさ」を意識した設計・開発を心がけましょう。