FacebookやTwitterなどの、ソーシャルメディアでブランド名などを検索すると、アカウントの特徴であったりその統一性に気付くことがあるかと思います。
これを活用して、自社の製品やサービスに興味を持つ人の方向性が見えてきます。
このソーシャルリスニングを用いて、ターゲット顧客のペルソナを設計する方法をご紹介します。
◆通常のペルソナ設計とソーシャルリスニングを用いたペルソナ設計の違い
通常、ペルソナを設計するためには顧客アンケートや顧客インタビューを用いて、職業・年齢・家族構成や趣味嗜好を調査し、架空の人物像を作り上げます。
しかし、この方法は用意された質問に対しての回答を顧客情報として集計しているため、自分たちが想定している顧客の人物像と大きくことなる結果を導く可能性は少なくなっております。
一方で、ソーシャルメディアの投稿を分析するソーシャルリスニングでペルソナの設計を行なった際は、用意してあったキーワードをもとに人物像を作り上げるため、ペルソナの設計を始める前の想定していたものとは大きく異なる人物像が完成することもあります。
より正しい顧客のペルソナを作り上げるためには、ソーシャルリスニングという手段もとても有効な手段となります。
◆ソーシャルリスニングで見えるユーザーのパーソナリティー
ソーシャルリスニングがペルソナ作りに役立つ理由の一つとして、ソーシャルメディアのアカウントがその人の情報が色濃く出ていることが挙げられます。
特に、趣味嗜好の分野はアンケートやインタビューでは得ることの難しい情報ですが、ソーシャルメディア上の投稿は、投稿者の趣味嗜好が影響していることが多いため、それらを読み込むことで、ターゲットの個性をより具体性を持って知ることができます。
さらにソーシャルメディア上の投稿は、投稿者の生活や思考に基づいたものであり、蓄積していくものです。そのため、ソーシャルリスニングを活用すれば顧客の行動パターンや、どういったニーズを持っているかという情報まで収集することが可能になります。
◆従来のペルソナ設計との組み合わせ
ソーシャルメディアに投稿されている情報は、収集する側でコントロールできる情報ではありません。
そのため、投稿から読み取れる情報の中にはノイズを含むこともあり、必要な情報を集めきれない可能性もあります。一方で従来のペルソナ設計のための調査は、自ら質問項目を作るため、必要な情報を的確に集めることができます。
また、従来の調査では年齢や性別などのデモグラフィックな情報を集めることは容易ですが、ソーシャルメディアではその匿名性のためにデモグラフィックな情報は集めづらい傾向があります。しかし心理的な属性や抽象的な情報はソーシャルメディアを用いる方がバイアスがかかりづらく収集が容易です。
従来の方法によるペルソナ設計とソーシルリスニングを用いたペルソナ設計は一長一短であり、時には組み合わせることでより明確な顧客の人物像を導き出すことができます。
◆まとめ
顧客の情報収集を上手く行うことは、マーケティングを拡大する上でとても重要です。
特にソーシャルメディアは転がっている情報量が多いため、その特性をよく理解した上で、情報収集を行う必要があります。
顧客の調査を行うことで収集できる人口統計学的な要素と、ソーシャルリスニングで得られることができる心理的な要素を組み合わせ、顧客の人物像を作り上げることがWebマーケティングを加速する手段となるでしょう。