SNSを利用する人口は年々増加しており、2023年1月時点での日本のSNSを利用するユーザー数は9,200万人です。
これは日本総人口の74.4%に相当し、10人に7人がSNSを利用していることになります。
参考:https://www.meltwater.com/jp/blog/socialmedia-trend-2023
そのため、SNSは企業にとって自社の存在や商材の認知拡大・ブランディング・宣伝をするのにうってつけの場であり、事実SNSを使ったマーケティングを行う企業も年々増加しています。
ただ、SNSが普及する上で企業にとって怖いのが、いわゆる「炎上」です。
企業の炎上は社会的信用の失墜やイメージダウンなど、大きな致命傷になり得ます。
今回は、企業で起こり得る炎上について深掘りしていきます。
もくじ
◆炎上とは
炎上とは、特定の発言や情報などに対して尋常じゃない盛り上がりになり、その内容に批判が殺到して収集がつかなそうな状態のことを言います。
実際の例を挙げると、近年飲食店やコンビニエンスストアで問題となっている、いわゆる「バイトテロ」などが該当します。この例においては、炎上してしまうような内容を発信しているのは”個人”のアカウントですが、発信された不適切な動画などを見た顧客がその店舗に対して不満を抱き、結果企業が炎上してしまうというケースです。
企業だけではなく、最近では行政機関や教育機関などの不祥事が炎上に繋がる例も少なくありません。
総務省から発信されている「ネット上での炎上を巡る議論」によると、炎上件数は2011年から急激に増加しており、SNSが普及し始めた時期と被ります。つまり、個人が発信しやすい環境になるにつれて、不満を抱く声が可視化されやすくなり、結果炎上の件数も増えていったということが考察できます。
◆炎上してしまう原因の例
企業アカウントが炎上してしまう原因はいくつかあります。未然に防ぐためにも、炎上しやすい内容について知っていきましょう。
アカウント運用者による「配慮のない発言」や「個人的な見解」、アカウント間違いによる「誤爆」など
企業アカウントから発信されている内容は、企業にはそんなつもりがなかったとしても第三者から見たら「その企業の総意」と見てしまいます。そのため、アカウント運用者の配慮のない発言や個人的な意見や見解を発信してしまうと「この企業はこのような思想である」というイメージが付いてしまいます。
そのため、人によって意見が別れたり議論を招いてしまう恐れのあるセンシティブな話題について触れた発信するのは控えるように徹底しましょう。
また、アカウント運用者が個人アカウントと間違えて投稿をしてしまい、その内容が炎上に繋がってしまうケースも少なくありません。アカウント運用者は十分に注意しましょう。
社員やアルバイトによる不適切な言動
先でも紹介した「バイトテロ」のように、店舗で働く店員が不適切な動画をSNSに投稿し、それが拡散されてしまい炎上に繋がるケースがあります。この問題は日本で大きな話題となったため、みなさんも既知しているのではないでしょうか。
本人は身内で盛り上がるようなネタとして投稿したつもりだったとしても、その内容が不適切であれば炎上に繋がってしまうことは目に見えて分かります。
このような炎上は企業のブランドや信頼性、売上の大幅な低下になってしまうため、十分に注意しましょう。
社員や関係者による内部告発
個人がSNSを利用して、会社の規則や事情について内部告発をする例が実際にあり、それが炎上に繋がることがあります。
会社に対する愚痴であれば、流し見されることがほとんどかもしれませんが、内部告発となるとゴシップとして人々に注目されやすくなります。
こちらは未然に防ぐのは難しいため、企業としてコンプライアンスやモラルを守った体制作りをして、万が一の場合のためにソーシャルリスク対策をとっておきましょう。
ソーシャリスク対策についてはこちら
https://www.forthewin.co.jp/social_risk/
◆炎上してしまった際の対応について
もし、実際に炎上してしまった場合、いわゆる「逃げる」ような行為をするのは絶対にやめましょう。
例えば、炎上になった原因の投稿を説明がないまま削除したり、ほとぼりが冷めるまで放置するなどの行為です。
このような行為は文字通り火に油を注ぐような行為であり、企業への不信感を高めたり顧客からの失望にも繋がります。一度失墜してしまったイメージや信頼を元に戻すのは非常に難しいです。
炎上してしまった際はその事実から目を逸らさず、冷静かつ迅速な対応で企業として誠実な姿勢を示すことを心がけましょう。
◆まとめ
今回は、企業で起こり得る炎上についてご紹介しました。
企業の炎上はイメージダウンや信頼性の低下、それによって不買運動に繋がるなど、企業の運営に大きな損害を与えてしまう恐れがあります。
SNSが普及したインターネット社会において、この話題はどの企業の「他人事」ではありません。
事前の対策はもちろん、組織全体が日々誠実に業務に取り組むような体制作りを心掛けましょう。