PBXとは?導入のメリット・デメリットや選ぶポイントをわかりやすく解説!

ツール

働き方の多様化がどんどん進む現代において、スムーズな連絡手段を確保することは企業にとって大きな課題となっています。ですが、連絡ツールも様々な種類がありどれを選べば良いのか迷ってしまう方も多いでしょう。

そこで、今回はビジネス通話ツールの一つであるPBXに焦点を当て、PBXのメリット・デメリットやビジネスフォントの違いについて解説します。

PBXとは何か詳しく知りたい方や、PBXの導入を検討しているものの「具体的にどんな機能があるのかわからない」という方は、ぜひご覧ください。

もくじ

  1. PBXとは
  2. PBXの種類
  3. PBXを選ぶメリット・デメリット
  4. まとめ

◆PBXとは

PBXは「Private Branch Exchange」の略称で、企業内の電話システムを構築する装置(電話交換機)のことを指します。外線と内線を接続したり内線同士の通話を行う機能が備わっており、オフィスなどでスムーズに通話するのに欠かせない存在です。

PBXの主な機能

PBXは大きく分けて4つの機能が備えられています。

  • 内線機能
    内線機能とは、同じ電話回線を使用している電話機同士をつなぐ通話機能のことです。
    同じ電話回線を使用しているため通話料は無料です。
    複数拠点で内線通話したい場合でも、拠点ごとにPBXを配置すれば可能になります。
  • 転送機能
    転送機能とは、外線を指定した番号へ振り分ける機能のことです。
    細かく設定することが可能なので、不在時にあらかじめ設定してある番号に送ることや担当者に待ち時間なく繋ぐこともできます。
  • パーク保留
    パーク保留とは、外線の着信を保留にしたときにどの電話機でもボタンひとつで保留中の通話に出られる機能のことです。
  • 発着信の制御
    契約している親機の外線番号と発着信させたい子機の電話番号(違う部署や支店の番号)を紐づけることで発着信を管理できる機能のことです。

ビジネスフォンとの違い

ビジネスフォンは、PBXと似たツールとしてよく比較されますが、内線通話の範囲や接続台数など異なる点がいくつかあります。
PBXとビジネスフォンの最大の違いは内線通話の可能範囲と接続台数の数です。ビジネスフォンは一つの場所で使われるのに対し、PBXは複数の拠点間での利用を想定しています。接続台数に関しても、ビジネスフォンは数十台から数百台まで接続可能なのに対しPBXはなんと数千台まで接続することが可能になります。

ビジネスフォンとPBXは規模感が大きく異なるので、多くの社員が利用する場合や複数拠点間での使用が考えられる場合は、PBXを導入する方がより効果的にやり取りできるかもしれませんね。

◆PBXの種類

PBXには「レガシーPBX」「IP-PBX」「クラウド型PBX」の3つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

  • レガシーPBX
    最も古いタイプのPBXで、構内に電話線と電話機の装置を設置しなければならないのが特徴です。設置の手間や初期費用がかかったり、設定や運営を自社で行う必要はありますが、安定した通信が可能になります。電話回線を使用するためインターネットに接続できない場合でも使用できることや、セキュリティ面で安心感があるのも大きな利点です。
  • IP-PBX
    インターネットプロトコルを利用することで低コスト・高機能な通信ができるPBXです。VoIP(Voice over IP)というIPネットワーク上で音声のやり取りができる機能を用いています。ハードウェアとソフトウェアの2種類があり、物理的に配線を用意したり大掛かりな設置をする必要がないためコスト効率がいいのが特徴です。インターネット回線に依存してしまうため回線の不具合で使用できなくなる場合があることや、不正アクセスなどセキュリティ面のデメリットはありますが、自社でシステム構築を行うため柔軟な機能拡張が可能です。
  • クラウドPBX
    クラウドPBXはクラウド上でPBXを設置する方法で利用できるタイプになります。IP-PBXと同様に物理的な回線が不要のためコスト効率がいいのが特徴です。こちらは特別なソフトウェアを購入したりすることがなく、サービス提供会社のクラウド上で管理・運用するため初期費用がかからないのがメリットとして挙げられます。ですが、サービス提供会社で管理されるため自社に合わせてカスタマイズするのが難しいというのも特徴です。

◆PBXを選ぶメリット・デメリット

様々な機能を持ち種類も選べるPBXですが、導入する前にメリットとデメリットを確認し、自社に合っているかどうか考えるべき項目もあります。

メリット

  • 部署ごとに異なる電話番号を使用できる
  • 複数の拠点間で内線通話が可能
  • 転送や保留機能で業務効率化
  • 多くの台数の接続が可能

デメリット

  • 設置に場所をとる(レガシーPBX)
  • インターネット回線の環境に左右される(IP-PBX・クラウドPBX)
  • ハッキングや情報漏えいのリスクがある(IP-PBX)
  • セキュリティが管理会社に依存する(クラウドPBX)

PBXは種類によって特徴が大きく異なるため、それぞれの特徴と自社の求めているものが合致しているかどうかしっかり確かめることが重要です。

◆まとめ

PBXは、ビジネスの効率化に欠かせない重要なツールです。短期的なコスト削減だけでなく、長期的な視点からも評価することが重要です。業務の効率向上やIT人材の確保、さらには柔軟な働き方の推進など、多角的な視点から検討し、企業のニーズに最適なソリューションを導入しましょう。

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