他のユーザーアカウントから該当のファイルにアクセスした際に、「アクセスが拒否されました」というアラートが表示されたことはありませんか?
これはファイル暗号化によって中身を閲覧できなくさせているためです。
今回はファイル暗号化についてそのメリットなどをご紹介いたします。
もくじ
◆ファイル暗号化とは
ファイル暗号化とは、ファイルを特殊な形式に変換し、閲覧・編集権限のないユーザーが読み書きできない状態にすることです。
ファイル暗号化されたファイルは他のユーザーが閲覧しようとすると「アクセスが拒否されました」というアラートが表示され、中身を閲覧することはできません。
◆ファイル暗号化の仕組み
ファイル暗号化は、ファイルを高度な数学を用いた鍵によって暗号化します。
この鍵を使って特定のユーザーが使用するときにだけファイルを復元化するという仕組みです。
ファイル暗号化されたものは鍵を外部に漏らさない限り安全にデータを閲覧、編集することができます。
しかし、鍵を記憶しておくのは大変なので、最近では、ソフトが自動で鍵を認証してくれるシステムが導入されていることが多く、鍵の誤操作によるトラブルも少なくなっています。
◆ファイル暗号化のメリット
・データ持ち出しのリスクが減る
もしも重要なデータをUSBに保存していた場合、誰かにUSBを盗まれてしまったら情報は簡単に流出してしまいます。
しかしファイルを暗号化することでそのようなリスクを防ぐことができます。
・ウィルス感染のリスクを低減
暗号化されたファイルが何らかウイルス感染してしまったとしてもユーザー以外はファイルを閲覧することは出来ないので、被害の拡大を防ぐことができます。
・メールの誤送信を防ぐ
メールの添付データやメールの内容を暗号化することで、間違った相手にメールを送信してしまったとしても相手はデータを閲覧することができないため、情報の流出を防ぐことができます。
◆ファイルを暗号化する方法
一番簡単な方法は、ファイルを「.zip」や「.lzh」「.rar」などの圧縮形式で圧縮し、その際にパスワードでロックすることです。
パスワードの設定はそれぞれのソフトによって異なります。
また、Windowsをお使いであれば、ビジネス用OSにはEFS(Encrypting File System)と呼ばれる暗号化機能が標準で搭載されています。
しかしEFSはビジネス用のOSでのみ利用できるシステムなので、Windows 10 Homeなどの環境では利用できません。
もう一つ、WindowsにはIRMというファイルを暗号化機能も搭載されています。
IRMは主にOffice製品に対しての保護機能になります。
最近では、有料から無料で利用できるものなど、様々な暗号化ソフトも配布されているので、それらのソフトを利用して簡単にファイルの暗号化をすることが可能です。
◆まとめ
ファイルを暗号化すれば第三者に情報が流出してしまうリスクを回避することができます。
企業情報や個人情報など、重要なファイルには暗号化することをお勧めします。