Web制作の現場において、現場と経営者の考える方向性が違ったり、ビジュアルは綺麗に制作できたのに、結局コンバージョンは伸びなかったなど失敗はつきものです。
今回はサイトリニューアルの際によくある失敗例から学ぶ対処法をいくつかご紹介いたします。
◆例1
様々な部署から要望がたくさん出てしまって、精査できない
Webサイトをリニューアルする際に、各部署から様々な方向の要望が寄せられてしまって、その要望をうまく精査しまとめるのに苦労することがよくあります。
そのような時は、まずなぜ要望を精査できないのか理由を考えます。
理由として挙げられることは「リニューアルの目的が明確になっていないから」という事が考えられます。
例えばリニューアルの目的は新規顧客のリードの獲得なのか、運用コストをカットしたいのか、それだけでもリニューアルの方向性は大きく変わってきます。方向性によりプロジェクトの組み方も異なってくるので、まずは社内全体の共通認識として、リニューアルの目的を明確にします。そのようにすることで様々な部署から要望が出たとしても優先順位がつけやすくなり、精査もしやすくなります。
◆例2
制作会社から要望した通りの案があがってこない
Web制作を制作会社に委託した場合、事前に伝えたのに要望した通りに案があがってこない事もあります。
意図とは違う内容であがってきてしまい頭を抱えるWeb担当者も多いでしょう。
これは両者の立場の違いからくる認識の差が関係しています。
発注側のWeb担当者より制作会社の方がWeb制作について詳しい事が多く、反対に制作会社は発注者の事業や経営戦略などについては社内のWeb担当者ほど詳しくなることは難しいからです。
そのためWeb担当者は、初期の段階でできる限り多くの情報を制作会社に提供することが必要です。
多くの制作会社はクライアントの想いを受け取り最適なリニューアル案を企画提案してくれるので、両者の認識の差を少なくして、意図を伝える事が重要です。
◆例3
途中でリニューアルの方向性が変わった
公開直前で他部署や上層部から「イメージと違う!」と言われ、リニューアルの方向性が変わってしまった経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
決裁者や関係部署との合意がしっかりと取れないまま進行を進めてしまい、途中で内容の変更せざるをえなくなる場合があります。
このような問題を防ぐには、やはり社内でリニューアルの目的を明確にし、情報共有をし進捗の状況なども常に共有をする事で、認識のズレをなくし「イメージと違う!」と言われてしまうリスクを最小限に抑えることができます。
◆まとめ
Webサイトリニューアルは、サイトの見た目の美しさに捕らわれがちですが、実は最も重要なのは根幹にあたる企画の部分です。
そして何よりも社内でリニューアルの目的意識を共通にして情報を共有することで認識のズレをなくす事が大切です。
制作会社とも密にコミュニケーションを取りながら企画の軸をぶらさずに進んでいけば、大きく軌道修正する事も無くなります。
制作の現場では失敗はつきものですが、なるべくスムーズに作業が進むように段取りを進めましょう。