近年、ハードウェア・ソフトウェアの進歩により、大規模で複雑な「ビッグデータ」の蓄積・分析が可能となりました。
企業はビジネスにおいてこれらの貴重な情報を活用することが重要になってきており、データ・サイエンティストの需要は高まりを見せています。
ではデータサイエンティストは実際に何をしているのでしょうか。
今回はそんなデータ・サイエンティストについて紹介します。もくじ
◆データ・サイエンティストとは
データサイエンスは、2000年代に入ってから新語として誕生した、ビジネスにおける需要が非常に高い職種の1つです。
データサイエンティストとは大規模で複雑なビッグデータの活用のため膨大なデータを構造化しながら整理し、企業がデータを活用したアクションを起こすために必要な情報となるように、解析結果を分析し、導き出す専門技術者のことです。
◆データ・サイエンティストの仕事内容
おもにビッグデータの分析をし、その結果をもとに問題解決に取り組み、状況改善の施策立案を行います。
大きくは以下のように分けることができます。
・要件定義
解決すべき経営課題を調べ、ビジネスで成果を上げるためにどうするべきかという仮説を立案する。
・データ収集
取り上げた課題に沿って、立案した仮説を立証可能なデータとして収集。膨大なデータの中から活用できる情報を見定める。
・データ変換
集めたデータをプログラミング言語などを活用して計測。
余計な情報の削除やグラフ化などを行ってわかりやすい状態に変換する。
・データ分析
統計学やデータ分析言語、機械学習などを活用し、課題に対する原因のあぶり出しやパターン化、仮説検証、改善提案を行う。
関係する部署や職種とのミーティングを行い、詳細に分析する。
・分析結果との照合、結果の共有
データ解析や分析を行った結果、課題を解決できるかを見定める。
多角的にデータの組み合わせを試行し、仮説を統計学的に検証。
最終的には課題に対する施策と期待できる成果を提示し、ビジネス戦略に与える傾向の特定および共有を行う。
◆データ・サイエンティストに必要なスキル
データを整理し分析するためには統計学・確率やデータ処理に関する高度な知識が必要です。
また、自社のビジネスに関する理解や競合他社の動向把握、機械学習や言語によるプログラミング経験
などの幅広いITスキルも必要となります。
さらにはデータ分析の現場で飛び交う専門用語は専門家でないと理解が難しいことから、
分析結果や分析から導かれた戦略を分かりやすく伝えるための論理的思考能力とコミュニケーション能力も必要とされます。
◆まとめ
データ・サイエンティストにはデータ分析以上の能力が求められます。
そのため現在取り組んでいる分野の内外を問わず、複数の分野における経験が価値を持ちます。
また、仕事を進めていく上では、創造力を働かせながらさまざまな角度から問題に取り組む能力があれば非常に役に立つでしょう。
複雑なビックデータ活用が急速に広がる現在、データ・サイエンティストのスキル範囲はさらに広くなると予想されます。
興味のある方は是非目指してみてください。